コラム

2025/11/13にLINEヤフー社がLINE公式アカウントの「AIチャットボット(β)」を公開しました。
今回は実際にこの機能を管理画面から設定し、LINE公式アカウント上で動かしてみたので、
その内容をご紹介します。
「生成AIを使った自動応答」と聞くと万能そうな印象を受けますが、
実際にはできることとできないことが分かれる機能だと感じました。
導入を検討するうえで判断材料になるよう、体験ベースでまとめています。
参考:「LINE公式アカウント」の有料オプションに生成AIを活用した新機能「AIチャットボット(β)」を追加
「AIチャットボット(β)」は、LINE公式アカウントの友だちから届いたチャットメッセージをAIが判別し、
あらかじめ登録したQ&Aをもとに自動返信する機能です。
LINE公式アカウントの管理画面(LINE Official Account
Manager)上で設定したよくある質問リストから、生成AIが最適と思われる回答を選択して返信します。
「何でも答えるAI」ではなく、
登録した情報の範囲内でメッセージ返信する仕組みのため、
従来LINE公式アカウントの自動応答とAIの中間のような位置づけだと感じました。
LINE公式アカウントの管理画面にログインし、 左側メニューの「自動応答 > AIチャットボット(β)」を選択します。
管理画面を開くと、最初に「Q&Aメッセージ」タブが表示されます。
ここに登録した内容が、実際の自動応答の判断に使われます。
まずは画面右上の「作成」ボタンをクリックします。
作成タイプは「個別作成」「複数作成」「自動生成」の3種類があります。
まずは挙動を確認したいため、個別作成を選択します。
実際の問い合わせ文と、それに対する返信メッセージを設定します。 画面右下でLINE公式アカウント上の表示イメージを確認できるため、 文章の違和感をその場で調整できるのは便利でした。
「保存して有効にする」をクリックすると、 登録したQ&AメッセージがすぐにAIチャットボットの判断対象として登録されます。
複数作成では、CSVファイルをアップロードすることで
まとめてQ&Aメッセージを登録できます。
既にFAQが整理されている場合は、 この方法が効率的だと感じました。
自動生成では、画像ファイル(jpg,png)やPDFファイルから
Q&Aメッセージを自動で抽出できます。
今回はサンプルPDFを使用しました。
抽出結果を確認し、問題なければ 「保存して有効にする」「追加して有効にする」を選択します。 そのまま使う前に一度は目視確認するのがおすすめです。
Q&Aメッセージを登録しただけでは、 AIチャットボット(β)はまだ動作しません。 チャットプロオプションの有効化と応答設定が必要です。
管理画面の「利用と請求 > チャットプロオプション」から購入手続きを行います。 月額課金になるため、引き落とし用のクレジットカードが必要です。
応答設定画面で 「手動チャット + AIチャットボット(β)」を選択することで、 実際の自動応答が有効になります。
実際のLINEチャット履歴をもとに、 AIが応答した回数や、適切に返せなかった割合を確認できます。 どの質問でつまずいているかを把握する材料になります。
営業時間、料金、基本的なサービス内容など、 定型的な質問については想像以上にスムーズに対応できました。
長文や複数の質問を投げられた場合や、 前後の会話を前提とした問い合わせでは、 期待通りの回答にならないケースがありました。
問い合わせ内容がある程度パターン化されている場合は、 AIチャットボット(β)の効果を実感しやすいと思いました。
顧客ごとに判断が必要な業態では、 AIだけで完結させるのは難しい印象です。
すべてをAIに任せるのではなく、 一次対応をAIチャットボット(β)に任せ、 判断が必要なものだけ人が対応する形が現実的だと感じました。
問い合わせが多く、かつお問い合わせ内容が定型的なLINE公式アカウントであれば、
試してみる価値は十分にある機能だと感じました。
ただし、放置せずに分析結果をもとにQ&Aメッセージをチューニング(精度改善)したり、
運用しながら調整していくことが前提で導入するのが好ましいと感じました。
また、手動対応中の友だちからのメッセージについても自動応答してしまうので、自動応答有無を選択したくなりましたが、現状の機能では設定箇所を見つけられませんでした。
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