コラム

LINE業務活用のリスクと正しい使い方|現場担当者向け完全ガイド

LINE業務活用のリスクと正しい使い方を現場担当者向けに解説する完全ガイド

「個人LINEでの業務連絡が、もう限界」と感じている現場担当者の方は少なくないでしょう。日々の業務のなかで、次のような悩みを抱えていませんか。

  • 個人LINEでの業務連絡が増えすぎて、管理しきれない
  • 会社のセキュリティルールや規約との兼ね合いが気になる
  • 担当者が辞めたとき、顧客とのやり取りがどうなるか不安

本記事では、個人LINEを仕事に流用する「シャドーIT」の危険性を整理したうえで、LINE公式アカウントによる安全な活用法と、今日から着手できる切り替え手順を解説します。

記事のポイントは次の通りです。

  • 個人LINEの業務利用は、情報漏洩や規約違反の原因になり得る
  • LINE公式アカウントとLINE WORKSは、用途と組織規模で使い分ける
  • 業務活用の成熟度は5段階のチェックリストで自己診断できる
  • 仕事用LINEの分離は、3ステップで今日から着手できる
  • 外部ツールとの連携で、顧客対応の記録と管理を一元化できる

LINEは業務に活用できる?使える場面と使えない場面を整理

個人LINEでの業務連絡が安全かを確認する

LINEは業務に活用できますが、使い方を誤ると思わぬリスクを招きます。「なんとなく使い続けている」という状態を抜け出し、使える場面と使わない場面の境界線を決めましょう。

個人事業主がLINEを仕事で使うのはOK?

LINEを仕事に使うこと自体は珍しくありません。飲食店や美容室などでは、予約確認や問い合わせ対応にLINEを使うケースが広がっています。顧客が日常的に使うアプリなので、電話やメールより確認してもらいやすい点が利点です。

LINE公式アカウントの調査では、約2割が受信後すぐ、約5割が3〜6時間以内、約8割がその日のうちにメッセージを開封したと回答しています。

出典:LINEヤフー for Business|LINE公式アカウント「メッセージ配信」機能のメリットや種類、効果を高めるコツとは(最終閲覧日2026年7月31日)

ただし、個人アカウントと公式アカウントでは、規約上の位置づけや事業者側で管理できる範囲が異なります。継続的に顧客対応を行うなら、個人用と業務用の窓口を分けることが大切です。

「使える場面」と「使ってはいけない場面」の境界線

境界線を決めるポイントは、扱う情報の種類と、組織として記録を残す必要性です。

比較的使いやすい場面個人LINEでは避けたい場面
日程調整やスケジュール確認個人情報や契約内容のやり取り
簡単な質問への回答見積書・請求書・決済情報の共有
来店や来訪のリマインド組織的な顧客対応や情報共有
個人LINEで使える場面と使わない場面の境界線を比較した図

漏洩時の影響が大きい情報ほど、会社側で管理できる業務用の窓口へ分ける

今すぐ確認したいLINE業務活用の3つの前提条件

  1. LINEの利用規約:営利目的の行為には制限がある
  2. 個人情報保護法:顧客情報を扱う事業者には適切な管理が求められる
  3. データの出口:退職・廃業時に連絡先と履歴をどう扱うか決める

LINEヤフー共通利用規約では、同社が認めたものを除き、営業・宣伝・広告・勧誘など営利を目的とする行為を禁止事項に挙げています。

出典:LINE|LINEヤフー共通利用規約(最終閲覧日2026年7月31日)

規約の例外や各サービスで予定されている用途も含めて確認し、事業者向けに提供されているLINE公式アカウントを選ぶと判断しやすくなります。

LINE業務利用で実際に起きるリスクを4つの視点で確認する

LINE業務利用のリスクを4つの視点で確認する

LINEは使い慣れているからこそ、運用上のリスクを軽く見てしまいがちです。個人アカウント、端末、法律、退職・廃業時のデータという視点から確認します。

個人アカウントを仕事で使うと起きうる問題

最大の問題は、業務連絡とプライベート連絡が同じアカウントに混在し、会社から見えなくなることです。

  • 顧客とのやり取りが会社の記録として残らない
  • 担当者の退職と同時に、顧客への連絡手段が途絶える
  • 端末の故障や機種変更で、必要な履歴が失われる

顧客との関係や対応履歴は事業の資産です。個人アカウントだけに蓄積すると、会社が把握できないまま失われる可能性があります。

顧客情報が個人端末に残ることの危険性

顧客の氏名・連絡先・相談内容が私物のスマートフォンに残ると、紛失や盗難が情報漏洩に直結します。業務用の端末管理が及ばないため、画面ロック、OS更新、アプリの権限、データ削除を会社側で統制できません。

顧客情報を個人端末に蓄積させない仕組みが、事故を防ぐ出発点

個人情報保護法の観点から見たLINE業務使用の注意点

個人情報データベース等を事業に用いる場合、法人だけでなく、個人事業主や任意団体も個人情報取扱事業者に該当し得ます。顧客の氏名や連絡先を体系的に管理するなら、取得目的、安全管理、漏洩時の対応を決めておく必要があります。

個人情報保護委員会のガイドラインでは、個人情報データベース等を事業の用に供する者を「個人情報取扱事業者」と定義し、個人であっても該当すると説明しています。

出典:個人情報保護委員会|個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)(最終閲覧日2026年7月31日)

漏洩の内容によっては、個人情報保護委員会への報告や本人への通知が必要です。個人LINEでのやり取りは管理範囲を把握しにくいため、業務用と私用を分けるほうが安全です。

退職・廃業時にデータが残り続けるリスク

  • 元スタッフが顧客の連絡先を新しい仕事に転用する
  • 廃業後、誰の端末に何件の顧客データが残っているかわからない
  • 放置された端末やバックアップから第三者へ情報が渡る

データの持ち出しを防ぐには、担当者個人ではなく、会社や事業主が管理者となる仕組みに移しておくことが前提です。

時間外のLINE業務連絡が「労働時間の証拠」になるリスク

深夜や休日のメッセージには送受信時刻が残ります。上司からの指示を受けて従業員が実際に作業すれば、内容や指揮命令の状況によっては労働時間と判断される可能性があります。

退勤後のメール送信やパソコン上のファイル更新時刻を、業務時間の判断材料として扱った裁判例が紹介されています。

出典:CERIDIAN|退勤後のメールも「業務時間」(最終閲覧日2026年7月31日)

連絡可能な時間帯、緊急時の手段、返信を求めない時間帯を運用ルールに明記しましょう。業務専用ツールへ分けると、時間外対応の実態も確認しやすくなります。

LINEを業務で使う方法3つとそれぞれの違いを比較する

個人LINEとLINE公式アカウントとLINE WORKSから自社に合う方法を選ぶ

LINEを業務で使う方法は、個人アカウントの継続利用、LINE公式アカウント、LINE WORKSの3つに分かれます。

個人アカウントをそのまま仕事で使う場合の注意点

個人アカウントは、継続的な業務窓口や複数人での共同管理を前提としたサービスではありません。アカウントやパスワードを複数人で共有することも避ける必要があります。

一時的な連絡に使う場合でも、顧客情報を送らない、営業時間外の返信ルールを決める、公式アカウントへの移行期限を設けるなど、応急的な利用にとどめましょう。

LINE公式アカウントとは何か?どんな人に向いている?

LINE公式アカウントは、企業や店舗が顧客と連絡するための事業者向けサービスです。個人の連絡先を公開せず、一斉配信と個別チャットを同じアカウントで運用できます。

機能業務での使い方
予約受付リッチメニューから予約ページへ案内する
問い合わせ対応チャットで顧客の質問へ個別に返信する
メッセージ配信セール、新商品、営業時間変更をまとめて知らせる
応答メッセージ営業時間外やキーワードに合わせて自動返信する
クーポン来店や再購入を促すデジタルクーポンを配布する

個人事業主、フリーランス、少人数の店舗など、顧客対応を低コストで仕組み化したい事業者に向いています。

LINE WORKSとは何か?個人事業主に必要?

LINE WORKSは、組織内のチャット、掲示板、カレンダー、アドレス帳などをまとめて管理するビジネス向けサービスです。社内連絡を統制し、メンバーの追加・削除や情報共有を管理者側で行いたい組織に向いています。

観点メリット注意点
組織規模メンバーや部門が増えても管理しやすい一人での顧客対応には機能が多い場合がある
管理体制社内の情報を管理者側で統制できる運用ルールと権限設計が必要
導入負荷社内連絡を一つの環境に集約できるメンバーへの教育に時間がかかる

3つの選択肢を「管理のしやすさ」で比較した結果

項目個人アカウントLINE公式アカウントLINE WORKS
主な用途個人間の連絡顧客対応・販促組織内の連絡・管理
顧客管理個人の連絡先に依存タグやノートで簡易管理組織のアドレス帳や権限を管理
引き継ぎ担当者に依存管理者側でアカウントを保持管理者側でメンバーを管理
向く規模業務利用は非推奨個人事業主〜少人数チーム複数メンバー・複数部門

顧客向けの窓口はLINE公式アカウント、社内連絡はLINE WORKSで考える

LINE公式アカウントの無料プランで運営できる範囲と限界

LINE公式アカウントの無料プランで足りるかを判断する

LINE公式アカウントは無料で始められますが、配信できるメッセージ数には上限があります。無料のまま運用できる範囲と、有料へ切り替える判断基準を把握しましょう。

無料プランの配信上限と、有料切り替えのタイミングを判断する3つの数字

コミュニケーションプランでは、月200通までメッセージを配信できます。通数は友だち登録数ではなく「配信回数×送信した友だち数」で数えます。

  1. 友だちが50人を超えた:全員への配信4回で200通に達する
  2. 月4回以上配信したい:週1回以上の配信では無料枠を超えやすい
  3. 月200通を継続して超える:配信対象の絞り込みと有料プランを比較する

無料プランは、アカウントの初期設定や顧客の移行を試す段階に向いています。料金や無料メッセージ数は改定されることがあるため、切り替え前に最新情報を確認してください。

顧客側から見た個人LINEと公式アカウントの見え方の違い

観点個人LINELINE公式アカウント
表示名個人名屋号・店舗名・会社名
アイコン個人の写真やアバター会社や店舗のロゴ
認証認証バッジなし審査を経て認証済みアカウントにできる
窓口の印象私的な連絡先と混在しやすい事業者の公式窓口として示しやすい

屋号やロゴを表示する公式アカウントは、顧客が「どの事業者からの連絡か」を判断しやすく、個人の連絡先も公開せずに済みます。

公式アカウントに切り替えた後、顧客の反応はどう変わるか

切り替え直後は、顧客が新しいアカウントに気づかず、返信率が一時的に下がることがあります。次の順番で移行すると混乱を抑えられます。

  1. 個人LINEから、今後の業務窓口を変更する案内を送る
  2. 公式アカウントへの友だち追加を促す
  3. 1〜2週間は旧窓口も確認し、移行完了を見届ける

LINE業務活用の成熟度を5段階で自己診断する

LINE公式アカウントを作っただけの状態から活用を進める

自社のLINE活用がどの段階にあるかを把握すると、次に取るべき行動が明確になります。

レベル1からレベル5|自社のレベルをチェックリストで確認する

  • レベル1:個人LINEで顧客対応をしている
  • レベル2:公式アカウントを作ったが、個人LINEも併用している
  • レベル3:公式アカウントに一本化できている
  • レベル4:公式アカウントとCRMなどの外部ツールを連携している
  • レベル5:蓄積したデータをもとに、対応履歴や成果を振り返っている
LINE業務活用を個人LINE対応から分析と改善まで5段階で示した図

段階が上がるほど、顧客情報を管理できる範囲と、担当者が変わっても同じ品質で対応できる再現性が高まります。

レベル2止まりの事業者に起きがちなトラブル

よくあるのは、公式アカウントを作ったものの、慣れている個人LINEへ戻ってしまうケースです。「どちらに連絡が来るかわからない」「過去のやり取りを探しにくい」という状態が続き、担当者ごとに対応品質がばらつきます。

公式アカウントの開設だけで終わらず、窓口の一本化、記録方法、担当者の権限、引き継ぎ手順までセットで決める必要があります。

レベル4以上に上げるために必要な3つのステップ

  1. 公式アカウントに顧客とのやり取りを一本化する
  2. 顧客情報と対応履歴を残せる外部ツールを連携する
  3. 蓄積したデータを定期的に振り返り、運用を改善する

ツール導入だけでなく、記録と振り返りのルールまで決める

LINEを安全に業務活用するための具体的な手順

LINEを安全に業務活用するため今日から動ける3ステップ

今日からできる「仕事用LINEの分離」3ステップ

  1. LINE公式アカウントを開設する
  2. 既存顧客へ新しい連絡先への切り替えを案内する
  3. 個人LINEでの新規業務対応を止める

切り替えを先延ばしにするほど、個人アカウントへの依存は強まります。まずアカウントを用意し、移行期間と旧窓口の終了日を決めて顧客へ案内しましょう。

顧客とのやり取りを記録・管理する仕組みの作り方

顧客対応を「その場で終わらせない」設計にします。特別なツールを入れる前でも、次の順番でルール化できます。

  1. 対応内容をその都度メモに残す
  2. 顧客ごとの対応履歴を一つの画面や台帳で確認できるようにする
  3. 担当者が変わっても情報が途切れない引き継ぎ手順を作る

廃業・退職を見据えた「出口設計」を最初に考える理由

業務連絡の仕組みは、「どう使うか」だけでなく「どう終わらせるか」を先に決めると事故を防ぎやすくなります。退職、休職、担当変更、廃業の際に、アカウント、顧客データ、対応履歴を誰が引き継ぎ、どの端末から削除するかを決めてください。

「誰が辞めても、事業者側で顧客情報を管理できるか」を基準に、ツールと権限を選びます。

外部ツールとLINEを連携させると何が変わるのか

連携によって、次の情報を一つの履歴として確認しやすくなります。

  • 誰が対応したか
  • いつ対応したか
  • どの顧客に対応したか
  • 何を案内したか

担当者が変わっても過去の経緯を確認できるため、対応漏れ、二重対応、同じ質問の繰り返しを減らせます。

LINEをCRMと連携させると個人事業主の仕事はこう変わる

LINEとCRMを連携して顧客対応の漏れを防ぐ

CRM(Customer Relationship Management)とは、顧客一人ひとりの情報を一元管理し、継続的な関係づくりへ生かす考え方や仕組みです。LINEと組み合わせると、顧客対応の記録を日々の運用へつなげられます。

LINEとCRM連携で解決できる3つの業務課題

  • 対応履歴が担当者の記憶に依存している
  • 顧客ごとの状況を確認するまでに時間がかかる
  • 返信やフォローの漏れが起きやすい

顧客情報とやり取りをひも付ければ、問い合わせがあった際に過去の購入履歴や相談内容を確認できます。

Lineupが選ばれる理由を他ツールとの比較で見る

LineupはLINE公式アカウント上で商品販売、注文管理、顧客行動の確認、セグメント配信などを行える、LINEに特化したサービスです。多機能な統合CRMと比べて操作範囲を絞り、少人数でも始めやすい設計になっています。

機能できること
商品・在庫管理商品、配送料金、在庫、配送方法を設定する
注文管理注文を一覧で確認し、CSVで出力する
顧客行動の確認LINE上のリンククリックなどの行動履歴を見る
セグメント配信条件に合う顧客へキャンペーンやステップ配信を行う
個別販売URL商品ごとの販売用URLを発行する

導入費用だけでなく「運用負荷」まで含めた総コスト比較

項目個人LINE総合型CRMLineup
初期費用0円プランや設定委託で発生0円
学習コスト低い機能が多く習熟が必要LINEに特化し操作を覚えやすい
顧客情報の管理個人端末に依存高度な分析・連携が可能顧客情報と購入行動を一元化
運用の手間属人化しやすい設定と定着に時間がかかる少人数で始めやすい

月額費用だけでなく、設定、教育、入力、引き継ぎにかかる時間も含めて比較することが大切です。

Lineupの機能が個人事業主の実務にどう役立つか

顧客情報とLINE上の行動を同じ管理画面で確認できるため、過去の購入状況を見ながら次の案内を検討できます。販売、顧客管理、配信を別々のツールへ分けずに進めたい事業者に向いています。

顧客対応を記録に残し、担当者が変わっても同じ品質で対応できる状態を目指す

画面イメージは1分で確認できます

実際の画面を見てみる

見るだけでも大丈夫です

LINEを業務にどう活用するか決めて、今日から動き出そう

LINEは使い方次第で、業務の負担を減らす道具にも、情報漏洩や属人化の原因にもなります。個人LINEでの対応に限界を感じているなら、次の順番で進めましょう。

  1. 個人LINEで扱っている業務と顧客情報を洗い出す
  2. LINE公式アカウントを開設し、顧客へ移行を案内する
  3. 対応履歴、権限、時間外連絡、退職時のルールを決める
  4. 必要に応じてCRMや外部ツールを連携する

記録と管理の仕組みを整えれば、顧客対応の質と社内の安心感を両立できます。まずは、個人用と業務用の窓口を分けるところから始めてください。

立ち上げは早ければ数日で完了

自社に合うか、機能を確かめる

合わなければ導入しなくて構いません

LINEの安全な業務活用に関するご相談ならLineupへ

会社名
株式会社Lineup
所在地
住所:〒104-0061 東京都中央区銀座1丁目12番4号N&E・BLD.7階
電話番号
050-3700-7680
メールアドレス
cs(a)lineup.co.jp
主な事業内容
EC事業者向け決済ソフトの運営開発
Webシステムの受託開発、コンサルティング
ECサイトの運営